「歳抄奇大空師」 |
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荒歳村居事亦紛 隣閭警盗譟宵分 遥知姑射峰頭月 寺寺經声咽白雲 菅晋帥 |
荒歳村居事亦紛たり 隣閭盗を警(いまし)めて宵分(しょうぶん)に譟(さわ)ぐ 遥に知る姑射峰頭(ほうとう)の月 寺寺の経声(きょうせい)白雲に咽(むせ)ぶ |
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大空師…遍照寺住職 荒歳…不作の年 閭…村里 紛…まぜかえす、物騒な 譟ぐ…騒ぐ 宵分…夜半 |
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【大意】今年は飢餓で村里は事が物騒なことだ。隣部落では泥棒の警戒に出てこの夜中に騒いでいる。はるか彼方、姑射峰の上には地上のことには、かかわりなげに月がかかっている。寺々の読経の声が白雲にむせぶように聞こえてくる。 【出展】『黄葉夕陽村舎詩』前編一-ニ一 |