黄葉だより 2022 菅茶山に関連した地域の情報・寄稿を掲載いたします。
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 2022-no2
菅茶山記念館 第30回特別展
「菅茶山と備陽の人々」展見学記

 

図の作者 

1.孔雀薔薇図(上左)

辻鳳山

2.山水図(上右)

  黒田綾山

3.三顧図(下左)

  宇野蘭渓

4.梅花書屋図・

秋景山水図(下中・右)
岡本豊彦
 

1.孔雀薔薇図

辻鳳山

2.山水図

  黒田綾山

3.三顧図

  宇野蘭渓

4.梅花書屋図・

秋景山水図 

岡本豊彦

 備陽とは、山陽道の延びる吉備国(備前・備中・備後)、この故郷ゆかりの文人に焦点をあてている。展示作品27点。

先ず、「河相君推と松風館十勝」で、お馴染みの「暮春十八日野歩」「各中條山聯詠」の墨書。「鍾馗図」黒田綾山画・茶山賛(ニュ―ス欄に記載) 黒田(讃岐高松 1755~1814)は、福原五岳に画を学び、諸国遊歴後、1785年頃、玉島に住んだ。

黒田の弟子、岡本豊彦(倉敷 1773~1845)の山水図双幅「梅花書屋図」・「秋景山水図」菅茶山賛。両者は1794年(寛政6)、京都で初対面、1816年(文化13)、廉塾、1818年(文化15)大和行日記の旅で交流している。

同年2月14日、没した武元登庵の作品2点がこの特別展を締め括っている。No.25墨書
物外終為自在身」(世の俗事からのがれ、ついに自由の身になる)は、畏敬の的であった茶山の生き様を筆に託したものと思える。

 

茶山と黒田綾山・岡本豊彦が、いつ頃から接点があったか詳らかでないが、お互いに隣国同志、茶山や西山拙齋が着賛した作品が多い。また、綾山は茶山の父、菅波樗平還暦60歳の祝いとして、『松鶴図』(賴春風賛)を寄せている。

こうして故郷の巨峰茶山は近隣の備陽のみならず全国各地で多くの文人画家とも交流、江戸時代後期の文化芸術活動を築きあげ、今日に幾多の貴重な財を遺している。

   
2022-no1
生誕130年金島桂華展
7月15日~8月21日    
 

 
 菅茶山記念館で、福山城400年記念事業企画展「生誕130年金島桂華展」が開催されている。
 金島桂華(本名 政太 1892~1974)は、明治25年6月29日、福山市神辺町湯野に生まれた日本画家。幼少時から絵を描くことが好きで、少年の頃、大阪に出て絵を学び、19歳の時、京都竹内栖鳳の画塾「竹杖会」に入門。
 大正7年、初期文展に初入選、その後、華やかな受賞歴を経て、昭和34年、芸術院会員、京都画壇の重鎮として活躍した。昭和44年、京都市文化功労者賞受賞、昭和49年9月16日死去。昭和54年、福山市名誉市民の称号が贈られた。

 

菅茶山&金島桂華作品in湯野山東福院
 本会報第11号(2001年3月発行)の巻頭言に「菅茶山詩碑」「閑行」(湯野山東福院)。
同27号(2017年3月発行)には、その前年に復活した「茶山ゆかりの地訪問」で東福院を訪問、金尾英俊現住職の特別の計らいで、一行は客間に通され、茶山自筆の軸装「閑行」を鑑賞させてもらったことが記載されている。

東福院由来記(文政5年壬午之秋現住覺本記 備後史談掲載 編者得能正通)によれば、覺本とその弟子教道も茶山の弟子。覺本の師央本法印は茶山の末弟恥庵と共に京都に学んだこともある。こうした関係から、茶山自墨の「閑行」一が絹本に書かれ、東福院に所蔵されている。詩中、東院の桜と対比されている南池の桜は、「平田池」の桜のことであろう とは 得能氏。

東福院は金島桂華画伯の菩提寺、先祖供養のため双幅大画「白木蓮」「椿」(大正12年・32歳の作品)が贈られている。